大黒天
資産運用の考え方等がわかるよ
はじめまして、「派遣の嬢王」さま、今回の相談には私、大黒天がお答えします。
2007年9月30日に施行されました「金融商品取引法」により、
投資信託を購入するにも、いろいろと手間がかかるようになりました。
この法律は、投資家の保護を目的に、
販売業者には充分なリスクの説明と情報の開示が義務付けられています。悪質な業者や商品を排除することによって、市場の公正と信頼保護につなげようとした法律です。
しかしながら、今のところ販売の現場では、罰則を恐れる余り、しつこいほどの
リスク説明と確認のため、商品を買うのに2時間以上かかるといったことがあるようです。
特に、初めて購入する方は、購入を希望しても当日は購入できないといった金融機関もあるそうです。
投資信託のパンフレットも
リスク説明を充分に示さなければならないので、
商品の魅力がわかりにくいものとなっています。
銀行や
証券会社の店頭に行っても、ポイントがつかめなかった「派遣の嬢王」さまと同様の相談は、多くの投資家から寄せられるものとなっています。
インターネットでの購入であれば、数箇所をチェックするだけで簡単に購入できますが、これも逆に
リスクについての認識がないまま購入してしまう可能性があります。
この大黒様は神様なので、
あくまで天から見た意見を言わせてもらいますので参考にしてください。
結論から言うと、
「国際分散型投資信託」を数回に分けて購入することと、ご自身で興味のあるものに投資をしてみるということです。
「
国際分散投資」は投資の基本となりますが、やはり、投資に興味を持つことが大切なので、興味のある分野や国にも投資してみるといいでしょう。
投資の期間は長期が基本で、
長期の視野に立つと、何に投資するのがいいか見えてくることもあるでしょう。投資後は定期的に値動きをチェックして、問題があれば投資スタンスを変更することもいいと思います。
では、ここからは
中上級者向けですが、初心者の方も押さえておきたい投資に対する基本をご紹介しましょう。
資産運用についての
重要なポイントは次の3点といえるでしょう。
①国際分散投資
②長期投資
③時間の分散
①についてですが、投資対象を分散することによって
リスクは軽減されます。
一般的に分散する時の手順ですが、まず、
株と債券に分散して、更に国内と海外に分散します。
最近では
不動産投資信託(REIT)や商品相場に連動するものなどにも投資する分散型投資信託もあります。
面倒な分散を最初からやってくれている「国際分散型投資信託」を購入するのが、簡単な方法でお勧めですが、もし時間的な余裕があるので勉強をしてみようということであれば、「派遣の嬢王」さまには、あえてご自身で国際分散をしてみるといいと思います。
数種類に分けることによって、増えるものや、元本が減ってしまうものなど運用に差がでてきます。
原因を考えたり、全体のバランスを見直したりすることが、将来にわたって「資産運用」を考えるためのいい経験となるでしょう。
国際分散投資の手順ですが、まず、株式と債券の比率を決めます。当然株式の比率が高くなるほど
リスクが高くなります。
今回はとりあえず50%ずつにしてみましょう。そして海外と国内の比率を考えます。
とりあえずこちらも同じように半分ずつにしてみましょう。すると以下のような配分になります。
オホホホ、「いざ勝負!」とか言ってる人って、よく負けてるわよね!
そして、
国内株式については大型株(東証一部上場の大企業)と中小型株に分けます。一般的には中小型株の方が、変動が大きいので
大型株2:中小型株1くらいを目途に組み入れるといいでしょう。
海外株式については比率を決めるのが難しいのですが、経済規模が小さい国にたくさん投資するのはどうかと思いますので、株式市場の規模に見合った投資をおすすめします。
2008年2月末の国別株式時価総額比率
実際にはオランダに1%といってもどうやって投資すればいいのかわからないと思いますので、世界株式全般を組み入れた
投資信託の購入をおすすめします。
ここで重要なのは
最近のベトナム株やトルコ株といった新興国への投資ブームもありますが、両国の世界から見た株式の時価総額の比率は1%以下で、
いくら成長が見込まれても多額の投資をすることは、健全な資産運用とは言えないということです。
毘沙門天じゃ。昨年までの数年間は、新興国の株式は総じて大幅に上昇した。しかしながら、昨年の終り頃から新興国の株式は総じて急落している。新興国の株式の株価変動は先進国のそれより一般的に言って大きい。この株価変動が大きいことがリスクが高いということじゃ。投資の初心者の方やリスク許容度の低い方には、ワシは新興国の株式はあまりお勧めせんが、もし投資するとしても金融資産全体から見てかなり低い組み入れ比率に抑えるのが肝要じゃ。
もし、中国やインドなどに興味があるようでしたら、「
BRICsファンド」などを少し組み入れるといいでしょう。
単独では比率が小さくても
4ヶ国(ブラジル、ロシア、インド、香港を含む中国)の比率を合わせると15.7%になり、日本の時価総額よりも大きくなります。
ただし、こちらもあくまで世界から見ると15.7%にしかすぎないということです。全てを「
BRICsファンド」に投資したのでは、大きな
リスクを背負ってしまいます。
また、これらの国も特に興味が無ければ投資をしない方がいいでしょう。あくまで、自分で興味をもって納得して投資することが大切です。
次に海外債券ですが、
世界の国債をパッケージにしたような投資信託がたくさん販売されています。このような商品を組み入れるか、
外貨建てMMFを購入するのもいいでしょう。
国内債券は、現在低金利ですが、便利な個人向け国債を組み入れておくといいでしょう。
3月発売の個人向け国債(変動10年)の初回利率は0.57%です。
投資信託は購入時の費用と、保有しているときにかかる費用(信託報酬)などがかかるので、低金利の
日本債券の
投資信託では利息を出すのが難しいという現状から、個人向け国債の購入をおすすめします。
次に
②の長期投資についてですが、
投資信託の場合、
購入時に2~3%の手数料を取られるものが多く、短期の売買ではコストが嵩んで、いいパフォーマンスにつながらないということです。また、短期の投資では、現在上昇中のものを選びがちで、ついつい高値つかみになってしまうことがあるからです。長い目で見て有望なものや割安なものに投資ができれば、
目先の動きが気にならなくてすむからです。
毘沙門天じゃ。株式や外貨建て債券といった価格変動リスクや為替変動リスクなどのある金融資産に投資する場合、毎年のリターン(投資収益)にかなりバラツキがでる。このバラツキが大きいことを投資の世界ではリスクが大きいと言うのじゃが、リターンのバラツキが大きい金融資産でも長期に保有すれば平均のリターンは安定化するはずじゃ。このリターンの安定化(リスクの軽減)こそが長期投資とそして分散投資の狙いなんじゃよ。
派遣の女王さんの年齢を考えると、長期投資が可能だと思うけど、「投資期間」がまだはっきりとしていないようだったら、外貨建てMMFのように、複利運用で換金性の高いものを、上記の「海外資産」の運用に利用するのは、私もいいと思うわね。
証券会社や銀行などの金融機関では、分配金の出る投資信託をオススメしているようだけど、派遣の女王さんにとって、分配金をもらうことが今本当に必要か考えてください。必要でなければ複利運用の投資信託を選ぶといいかもしれません。「成果をもらって実感したい」ようでしたら、分配金を受け取る投資信託を選べばいいし。分配金を受け取る、受け取らずに再投資する、というのは、途中で変更できるものが多いから、安心してね。
③の時間の分散は、一度に全てを購入するのではなく、数回に分けて購入する投資方法です。
例えば一回目、半年後、一年後と3回に分けて購入するだけでも
リスクが下がります。現在サブプライム問題で世界中の株が下がっていて、株式や
株式型投資信託を保有している人は、がっかりしています。しかしながら、
これから数回に分けて投資をする方は、以前より安く買えるのというメリットが出てきます。今後、更に値下がりした場合も、次回の購入が安く買えるので、必ずしも値下がりが悪いということではないのです。
以上のような、自分で
分散投資をするというのは、中上級者向けですので、
初心者の方にはまず、「国際分散型投資信託」とご自身が気になっている分野の投資信託を少しずつ購入することをおすすめします。
例えば日本株投資信託を購入して、円高になったので外貨債券投資信託を購入するなど、持っていないものを少しずつ買い足して、
分散投資を実践していく方法もおすすめです。
単に日本株投信といってもたくさんの種類があって、どれを選んだらいいのか迷うと思いますが、それほど気にしなくてもいいと思います。
迷った時は投資信託の格付けをしているモーニングスター社のホームページからでも、投資信託の評価を確認することもできます。
また、
投資信託はいつでも購入と解約ができるものが殆どですから、
一旦、購入したら長期に持つことを前提としたほうが、購入時の手数料も気にならなくなるでしょう。
基本に沿った投資スタンスで、自分の考え方をしっかり持つことが大切となるでしょう。
資産運用は「派遣の嬢王」さまの趣味であるジョギング同様、一歩一歩前へ進んでいく、中長距離走なのです。
鬼でーす。
手軽ってことは、それだけ危険もあるってことなのよ。険しい山が、一見平坦に見える草原より鬼がでる確率は少ないわけ。
鬼だって、山道はつらいからね。