福禄寿
資産運用の考え方等がわかるよ
はじめまして、「新米ママ」さま。ご質問には、この福禄寿がお答えします。
学資保険については、みなさんお悩みになるようです。
というもの、
契約者に万一のことが起きた場合に以後の保険料の払込みが不要になるというメリットはあるものの、「新米ママ」さまが仰せのとおり
低金利の現状ではあまりにも返戻率が低すぎます。
学資保険に限らず、昨今の低金利の状況に加えて将来のインフレ懸念もあるので、
長期に安全な運用は極力控えめにした方が良いでしょう。
さて、15年間の運用ですが、とても長期の運用ですので、変動の大きい投資対象に、
時間分散を行って、コツコツ積み立てるのがよいと思います。
何を積み立てれば良いかは、後述します。
まず、50万円の運用ですが、現在の国内外の金利と為替の状況を考えると、
残存期間が15年くらいの米国国債の割引債(ストリップス債)をお勧めします。もちろん、為替
リスクはあります。
一例ですが、
2023年8月15日償還の米国ストリップス債の単価は、現在49くらいです。為替を1ドル100円とすると、額面1万ドルで約50万円になります。
≪ 計算式 : (額面)10,000ドル×(単価)50÷100×(為替)100円=500,000円 ≫
50万円の投資が15年後に1万ドルになります。
ただし、
買付時(円→ドル)と15年後(ドル→円)に通貨交換のコストと外国証券管理料等のコストがかかる場合があるので、よく金融機関を比較検討してから投資して下さい。
そして税金ですが、償還した時の差益(償還差益)には雑所得、中途売却時の売却益には譲渡所得(総合課税)の自己申告が必要になります。しかし、現行税制では、中途売却した場合は、
下記のとおり50万円までは課税対象にはなりません。
ゼロクーポン債などの国外発行の割引債の譲渡による所得(為替差損益を含めて邦貨換算します)
・所有期間5年以下 : 譲渡益-50万円
・所有期間5年超 : (譲渡益-50万円)×2分の1
大黒様です。オンライン証券などでは、外国証券管理料が無料のところもあるようです。でも、債券の種類が少ないですなあ。大手証券で条件を満たせば管理料が無料のところもあるので、とりあえずはそこのところをよく調べないと。誰か一覧表でも作成してあげて・・・!
次に、「新米ママ」さまの相談内容にある「低資金で15年以上。安定して毎月同じ金額を投資&運用して・・」
とありますが、とても良いと思います。
かの、
本多静六博士(1866-1952)は、赤貧のなかで学び、
報酬の4分の1を強制的に貯蓄する「4分の1貯蓄法」を実行し、それを元に投資を行い、億万長者になりました。
幸い、現代では貯蓄(積み立て)と投資を同時に行うことができます。また、4分の1貯蓄は困難かもしれませんが、生活資金に困らない範囲で行い、減額や中断しないで継続することが大切です。
下記は、毎月1万円を15年間積み立てた場合の
複利計算したシミュレーションのグラフです。
毎月一万円積立したときの複利計算グラフ
1%で運用したとき 最終金額:1,950,944円 運用益:150,944円 利益率:8.39%
3%で運用したとき 最終金額:2,298,826円 運用益:498,826円 利益率:27.71%
5%で運用したとき 最終金額:2,718,899円 運用益:918,899円 利益率:51.04%
7%で運用したとき 最終金額:3,226,566円 運用益:1,426,566円 利益率:79.25%
9%で運用したとき 最終金額:3,840,408円 運用益:2,040,408円 利益率:113.30%
このように、
複利の効果もあって、どのくらいの利回りで運用できるかによって15年後の資産が大きく変わってきます。
その利回りは、リスクをどの程度とることができるかによって異なります。
大黒様です。やはりこつこつと積み立てるのが一番!でも、1%と9%じゃ15年後に約2倍の開きがあるのですね。普通に積立の預金じゃ1%がいいところだけど、ドルコスト平均法なら、下がったら多く買えるので変動や値下がりも歓迎!15年もあると余裕の投資ができますね。でも、分散することをお忘れなく。
このグラフは、子供の大学資金っていうことだけじゃなく、30代、40代の人の、年金の上乗せの貯蓄という観点で見てもいいわよね。45歳から60歳までの積み立てで、この例の「1万円」を3万円、5万円にできるのであれば、単純に、最終金額も3倍、5倍にしてと・・・。
ここでは、教育資金という使用目的が決まっています。
しかし、15年という長期投資が前提ですので、
「ドルコスト平均法」を利用して、ある程度変動の大きなマーケットに投資してみてはどうでしょうか。
大きな投資対象としては、株式(米国、ヨーロッパ、日本、
BRICs)、債券(米国、ヨーロッパ、日本、
BRICs)、
REIT(国内、海外)、商品(金、原油)などがありますが、毎月積み立てとなると、
投資信託を利用して投資することになります。
「
ドルコスト平均法」は、等金額で毎月買い付けしますので、
マーケットが高い時には少ない数量(口数、株数)を購入し、安い時には多くの数量を購入する形になります。マーケットの変動が大きければ大きいほど、この効果は大きくなります。
また、人は兎角、ワイワイとマーケットが高い時に安心して多くを購入し、逆に安い時には、怖くて購入できないばかりか、売却してしまったりします。
一喜一憂していては、長期になればなるほど、投資のパフォーマンスは悪くなります。そうならないような形で、長期に継続して投資できるところにこの「
ドルコスト平均法」の最大のメリットがあります。
やはり、安全で高利回りという方法はありません。「ロー
リスクはロー
リターン」ですし、「ハイ
リスクはハイ
リターン」です。
ただし、
「新米ママ」さまご自身で、商品や仕組みを学ぶことによってリスクを理解し、過去の歴史や先人に学ぶことによってご自身の考え方でリスクをマネージメントすることができれば、鬼に金棒です。
昨今のようにマーケットが大きく変動し動揺している時期は、長期投資を考える投資家にとっては、大きなチャンスであり、恰好の投資対象となることもあります。
最後になりましたが、日米の代表指標であるニューヨークダウ30種平均株価と
日経平均株価の
59年間の推移とそれぞれの年間騰落率の表を付けましたので、長期投資の参考にしてみて下さい。
鬼です。
鬼の世界の親戚に、天の邪鬼ってやつがいるんですよ。やつは普通の人とは反対のことをいいたがるんです。普通は長期に安全な運用を進めるもんなのに、もしかすると福禄寿さんも俺らの親戚?