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恵比寿 寿老人 大黒天 毘沙門天 布袋尊 福禄寿 弁財天

相談者プロフィール

福島自慢さん
38歳・男性

●同居している家族

妻、小学生1人

●職業

非上場企業社員
 会社の規模・~1億円以下

●加入している年金

厚生年金、企業年金

●加入している保険

生命保険、医療保険

●世帯年収

~1000万円

●1ヶ月のお小遣い

本人:5万円
配偶者:?円

●住宅

自己所有マンション
ローン残高:1500万円

●資産状況

定期預金

●証券口座

持っていない

●運用金額

350万円
原資:定期預金

●趣味

ゴルフ
趣味への金額:2万円

●性格

慎重、明るい

●読んでいる新聞

読売新聞

●健康状態

良好

●元本割れの許容

~10%
2008年6月20日更新
金投資を始めたいが、今買っても大丈夫か?
新聞に金の取引の広告が載っていました。金の地金でなく、アクセサリーの状態でも手にすることができるというので、妻のプレゼントも兼ねて買ってみようかと思っています。金の投資に危険はないのでしょうか。
かなり価格があがっているようですが、今買ってすぐに値下がりするということはないでしょうか。

有事の金で値上がりしているが、今から買うのは度胸がいる!

寿老人


資産運用の考え方等がわかるよ
金への投資を始めたいが、今買っても大丈夫かというご質問に関しては寿老人が大胆にお答えしよう。

1980年1月につけた金先物相場の歴史的高値1オンス888ドルを抜き、本年史上最高値を更新し、現在は1000ドルを伺う勢いといわれています。
金価格が現在のように高値波乱の環境下では、なかなか判断に苦しむところでしょう。先ず何故金を含む国際商品市況が急騰しているのかについてご一緒に考えて見ようではないか。

金価格の変動に関する主な出来事を時系列に並べてみると、良く見えてくることがあると思うので以下羅列してみた。

~1970年代~
1971年 ニクソンショック~ドルと金との交換性の放棄
1973年 主要通貨変動相場制への移行
1973年 第一次石油ショック~第四時中東戦争を受けてOPEC原油公示価格の大幅上昇
1978年 第二次石油ショック~イラン革命を受けてOPEC原油公示価格の大幅引き上げ
1979年 ソ連アフガニスタン侵攻

~1980年代~
1980年 金価格急騰 歴史的高値1オンス888ドルをつける
1980年 イラン・イラク全面戦争
1983年 OPEC石油価格大幅引き上げ
1985年 プラザ合意 ドル高是正
1987年 ブラックマンディー~世界株式市場史上最大の下げ
1989年 中国天安門事件
1989年 ベルリンの壁崩壊~冷戦終結

~1990年代~
1990年 ソ連崩壊
1991年 湾岸戦争勃発
1993年 欧州通貨危機
1994年 メキシコ通貨危機
1997年 日本の金融危機 アジア通貨危機
1997年 世界同時株式暴落
1998年 ロシア通貨危機 金価格安値を記録
1999年 ユーロ誕生

~2000年代~
2000年 ワシントン合意~中央銀行の金の売却制限
2001年 大手鉱山ヘッジ停止宣言
2001年 中国初の金取引所設立
2002年 米国同時多発テロ
2003年 イラク戦争勃発
2004年 金ETF(上場投資信託)上場
2005年 原油価格暴騰
2006年 イラン核開発疑惑で緊張高まる
2007年 米国発サブプライムローン問題発生~世界金融不安勃発
2008年 原油100ドル突破 金価格28年ぶりに史上最高値を更新


【補足】
左軸:金現物価格
右軸:ドルインデックスの数値
白の罫線:金現物価格
赤の罫線:ドルインデックス

1970年代後半、第二次石油ショックの後遺症で、米国はインフレと不況の同時進行に悩む所謂スタグフレーションに陥っていた。そうして、1979年のイラン革命、ソ連のアフガニスタン侵攻で国際情勢の緊張が高まった80年一月にはNY金先物市場で一オンス888ドルの高値をつけたわけです。
しかし1990年代は総じて金価格は低迷。日本を除く世界はベルリンの壁の崩壊に象徴される冷戦体制の崩壊による平和の配当に酔いしれていましたし、世界はディスインフレ(インフレが徐々に低下する)の時代であったのです。
ところが20世紀最後の数年、1997年以降世界は徐々に波乱の21世紀を先取るように軋みが見え始めました。2001年9月11日のテロ事件以降のテロ懸念の広がりやイラク戦争、中東情勢の混乱を契機に投資資金が金に流れ込み始めるわけだ。

はーい。呼ばれなくてもでてくる鬼です。鬼が島も怖いっていう人もいるけど、人間の住む地球に比べたら全然安全だね。戦争ばっかりしてるじゃん。ここ30年間!
STOP!WAR!


ここ数年金を含む商品市況が高騰し、原油価格が爆発的に上昇している背景の根本原因は、なんといっても寿老人の見るところ基軸通貨であり、決済通貨であるドルへの信認が揺らぎ、その結果ドルの趨勢的下落ということにあるようじゃな。

世界を今なお揺るがしている米国住宅バブルの崩壊によるサブプライム・ローンショック。これこそ現在のドル安の背景と言えようが、ドルが短期的に買いなおされる局面があろうとも、趨勢的なドル下落の流れは変わらないと見るほうに分がありそうだ。

毘沙門天のちょっと一言

毘沙門天じゃ。金はいつの時代でも宝飾品として人気があるが、かつては通貨あるいは通貨を裏付けるものでもあった。戦後、米ドルは1971年のニクソン・ショックまでは金によってその価値を裏付けられていたんじゃな。ニクソン・ショック以降は金は「通貨としての金」よりも「商品としての金」として取引される色合いが強かったが、ここにきて米ドルの基軸通貨としての地位の低下が、「通貨としての金」を復活させて来ているのかもしれんな。


恵比寿のちょっと一言

久しぶりに恵比寿さんです。1985年外資系証券に入社して初めてボーナスをもらった。おりしも金のブームが到来しており、記念に金のインゴットを購入した。それから20年以上が経ち、金の値段も上昇して含み益ができて喜んでいる。
だが待てよ!!あの頃の金利は何%だったかな?とふりかえると、なんと長期プライムレートが7.5%だった。
100万円を年利7.5%で20年間複利運用したら幾らになるのだろうか・・・・なんと265万3298円にもなっている計算だ。金の値段が上がったと喜んでもせいぜい150万から160万円、やっぱり複利と時間には勝てないのだな~。


現在のドルの下落は、第二次大戦後の基軸通貨としてのドルの天下が崩れ始めた象徴と評価されている1970年代初期に経験した固定為替相場制度(ブレトン・ウッズ体制)の崩壊と変動為替相場制度への移行時と極めて類似しているように思えるのじゃ。
しかも当時、同時に1972年から1973年にかけて国際商品市況が高騰、とりわけ原油は1972年から74年の間に原油価格はドルベースで6倍!その後は1985年のプラザ合意以降1988年にかけ、ドルは急速に下落し、金相場は280ドル台から490ドル台まで上昇。
基軸通貨であり、決済通貨であるドル相場に波乱が来ると、資源価格は動き出す。しかも現在は、ドルの覇権がユーロによって脅かされており、1970年代や1980年代よりドルは相対的に分が悪そうにみえるな。

更にもっとも大事なことが、当時と同様に人々の間にはインフレ期待が醸成され始めていることだ。
1973年当時、スーパーからトイレットペーパーが姿を消し、現在はバターが店頭から消えている。最近は金に限らず原油や所謂資源の高騰が騒がれている。資源全般への需要が増加し、物価上昇への圧力がじわじわと川下部門に波及しつつある。物価の上昇が誰の目にも明らかになりつつあることで、インフレに強い資産である金が買われておるわけ。

毘沙門天のちょっと一言

毘沙門天じゃ。金の需要の大半はやっぱり宝飾品じゃ。そして金の消費国の実質的な1位と2位は、インドと中国なんじゃよ。概ね、アジアの人々は金が大好きじゃな。


恵比寿のちょっと一言

恵比寿です。シンガポールに初めて出張した折、記念に純金のカフスボタンを購入した。お店のご主人に「なぜ東南アジア地域の人は金の装飾品がすきなんですか?」とたずねたところ「日本人は他民族から襲撃を受けて逃げ惑った経験は持っていないでしょう。緊急事態に携帯が容易で、しかもどの地域、国でも価値が維持できるものが“金”なんだよ。」其の説明に納得できた思い出がある。


弁財天のちょっと一言

中国に旅行に行った方はご存知かと思うけど、中国のデパートの宝飾品売り場って、ワンフロア、金色一色よね。金以外ないの?!って感じだわ。
金を買う人って、「値上がり」を期待して買うというより、どちらかと言うと「富の象徴だから買う」って感じじゃないかしらね。資産家ほど、金好きが多いというか・・・。自分の資産を守る手段の一つとして金を持っている、そんな感じじゃないかしら。


もうひとつ大事なことは、特にBRICs諸国と言われているインドや中国の驚異的ともいえる経済成長が金への需要を増加させていることだ。我々日本人と異なり、資産としての金への選好はすさまじいものがあると言われている。実物資産としての金需要の増加に対して供給が減少している。最大産出国である南アフリカでは鉱区が徐々に深くなり、含有量も低下している、等々。

福禄寿のちょっと一言

こんにちは、福禄寿じゃ。わしは、金投資はあまり勧めん。何故かというと、金の延べ棒は、どんなに長く眺めていても膨張することはないからじゃ。投資の収益は、キャピタルゲイン(資産の価格が変動することによって得られる収益:株式や金など)とインカムゲイン(資産を保有することで継続的に受け取ることができる利息や配当金などの収益:債券や株式など)がある。金は前者の収益のみじゃ。言い換えると金は需給による価格変動でしか収益を得ることしかできんのじゃ。
ここで、シーゲル博士の収益率の調査結果を記そう。1802年に株、債券、金にそれぞれ1ドル投資した場合、195年後の1997年に、株式は747万ドル、債券は1万744ドルにそれぞれなるが、金はわずか13ドルにしかならんそうじゃ。
また、最もパフォーマンスの良い株式はキャピタルゲインとインカムゲインの両方を得ることができるが、別の試算の結果、「株式の累積リターンの97%は配当金の再投資によって生み出されるのであり、キャピタルゲインが生み出した部分はわずか3%に過ぎない」と結論づけておる。ここからわかるように、投資の基本はインカムゲインの再投資であり、大きな投資対象は株式と債券じゃ。それ以外の投資は、代替投資(オルタナティブ投資)と言われ、金融資産の20パーセントが適切という考え方があることも頭の片隅に置いておくことじゃ。
ポートフォリオの一部として金投資をするのであれば、海外の金鉱株などで運用するファンドに投資するという方法も検討されては如何かな。




「福島自慢」さんに対してお答えしたいと思う。

寿老人自身、今後もドル安の長期トレンドは変わらないと思うが、金をここから購入していくにはかなりの度胸がいるように考えている。
何故か:全ては金価格の上昇を約束するような条件が揃いすぎている。いわくドル安、インフレ懸念、そして米国経済の疲弊。
ドル安及びインフレに対するヘッジとして金への投資は最適と言いたいところである。しかし現在スタグフレーションの危機が過大に評価されていると考えているから、ちょっと待てよと言いたい。
条件が整いすぎているということは現在の金価格は、恐らく十分以上に織り込み済みであろうと考えるべきである。

更に経済学者でもない寿老人が言うのもなんであるが、1970年代米国のスタグフレーションは、資源高が引き起こしたものではなく賃金の下方硬直性にこそ原因があったと考えているからである。
現在、米国には勿論、日本にすら幸か不幸か賃金に、名目賃金にすら下方硬直性がないのだからスタグフレーションは起こりようもない(最近では名目賃金を下げることにすら抵抗する勢力がいなくなっている)。
米国でも、日本でもパートの雇用や、賃金の二極化が進んでおり、起こりうるのは、インフレか、不況であってスタグフレーションではないと思う。
ちょっと大胆すぎたかもしれないが、もしこの意見が正しければ、或いはそう間違っていなければ、金を含む資源の高騰は、結局は不況を惹き起し、資源価格の調整を結末とする可能性を否定できないであろう。
恐らく我々が現時点で考えるべきは、金や原油といった資源価格の調整シナリオを考えるべきタイミングであろうと考えている。ただし、BRICs諸国の台頭という21世紀の大テーマは、一方で金を含む資源価格の上昇の持続性を示唆していると思われ、調整局面を迎えることはあってもその場面では買いが正解であろうと寿老人は考えている。
寿老人は何時調整が来るかを予言できないので、奥様にプレゼントするつもりで、時間分散で購入されることをお勧めしたい。


 
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