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相談者プロフィール

下町兄貴さん
42歳・男性

●同居している家族

なし

●職業

自営業
 会社の規模・~1000万円以下

●加入している年金

厚生年金

●加入している保険

生命保険、医療保険、がん保険

●世帯年収

~1000万円

●1ヶ月のお小遣い

本人:10万円

●住宅

賃貸アパート・マンション
ローンなし

●資産状況

その他
その他内容:会社への貸付が数千万円くらいある

●証券口座

持っていない

●運用金額

~300万円
原資:その他

●趣味

ジョギング、ワイン、美術鑑賞
趣味への金額:15000円

●性格

大雑把、楽天的、ずぼら、心配性、無計画、小心

●読んでいる新聞

日経新聞

●健康状態

病院に通っていない
健康に自信がある

●元本割れの許容

~10%
2008年12月5日更新
法人に最適な積立方式の資産運用の方法を教えてほしい。
会社を経営しているのですが、会社の余剰資金を運用に回したいと考えています。
余剰資金のある今のうちから運用を始めて、会社に何かあった時にその運用資金で充填出来ればと考えています。ということで、運用資金は、いつでも引き出すことが出来るのが希望です。
運用方法としては、最近、このコーナーを見ていて、月々の積立が良いと思っています。法人が行う積立の運用について、アドバイスをいただけませんでしょうか。

また、資産運用において、「個人」と「法人」の違いはあるのでしょうか。掛かる税金や、法律などに違いがあれば、お教えいただけませんでしょうか。
何卒、宜しくお願いいたします。

会社の目的を考慮して金融商品を選ぶ!

布袋尊


資産運用の考え方等がわかるよ
こんにちは下町兄貴さん。布袋尊です。
法人の資産運用のご相談ですね。多分、このコーナーで初めての法人のご相談ではないかと思います。

私は日々、実務において個人だけでなく法人に対しても様々なコンサルティングやご提案を行っていますが、個人だけでなく法人の現在の金融商品の選び方には、改善すべき点が数多くあると考えています。(基本的な考え方は、「厳選 日本のIFA」という本に『人々や会社の切なる想いを実現するために』という題名で原稿を寄稿したことがあります。弊社のホームページに貼り付けていますので、それもご参考になさってください。)
⇒「(株)オールアセットマネジメント」ホームページ

金融商品を選択する際の基本的な考え方は個人も法人も同じだと思います。
つまり目的を明確にするということだと考えています。
「この金融商品は儲かりそうだから、とりあえずやっとくか」みたいな金融商品購入行動では潜在的な会社のニーズと合致せず、大きなミスマッチとなり、長期間では大きな機会損失となることが考えられます。

その点、下町兄貴さんは「会社に何かあった時」という目的のために行動を起こそうとされています。目的をお持ちになられていて非常にいいのですが、「会社に何かあった時」というのが漠然としていて、もう少し具体的な目的をお聞かせいただきたいところです。

「会社に何かあった時」というのは下記のようなことがあげられると思います。

・ 売上の減少による資金繰りの悪化
・ 社員の労務上や業務上のリスクの顕在化
・ 下町兄貴さん(社長)の長期入院や死亡
・ 事業承継

これ以外にも、数多くあると思います。どのようなリスクに対して対処するためなのかによって、選択する金融商品は異なってくると考えています。

毘沙門天のちょっと一言

毘沙門天じゃ。下町兄貴さんは「運用資金はいつでも引き出すことができる」ことを希望されておられる。流動性を重視するということは、法人の資金運用の考え方として、すこぶる健全であると思う。流動性を重視すると、リスクの高い運用はできない。つまりは、高いリターンを期待してはいけないということじゃ。最近でも、仕組み債投資で大損を計上せざるを得なくなった事業会社の報道があったが、なぜそんなもんに事業会社が投資をするのかわしには理解できんのう。


つまり、ご相談内容は「資産運用」ですが、目的によっては「運用商品」だけでなく「保険商品」も検討する必要があると思います。

例えば、下町兄貴さんは、資産として「会社への貸付」が数千万円とのことですが、これについてはどのようにしていこうと考えられているのでしょう?プロフィールには同居の方がいらっしゃらないようですが、独身でらっしゃるのでしょうか?ご存知だと思いますが、この「会社への貸付」は金融財産として将来相続税の対象資産となります。この「会社への貸付」は私もよく実務で経験しているのですが、「積立資産形成」と「10年ぐらいの掛け捨て生命保険」の二本立てで対応することがあります。

下町兄貴さんはそれらのことは十分に対応していて、積立資産運用のことだけをお尋ねなのかもしれません。いずれにしても、詳細な目的が分からないので、具体的な金融商品の組み方のお話ができませんので、ここからはご相談内容にある「法人の積立資産形成」に限ってお話したいと思います。

「個人」と「法人」の違い

有価証券の「個人」と「法人」の税務は異なります。また「利子・配当など」「売買益」「期末評価」などなどそれぞれの違いは、ここで紹介することができないほど複雑ですし、私は税務の専門家ではないので詳しくは下町兄貴さんの会社の顧問税理士の先生にお尋ねになられてください。

ただ大まかなことを言えば、法人の有価証券のインカムゲイン(益金不算入のものを除く)は全て法人税の課税対象となります。配当を受け取るときに一旦源泉徴収されますが、法人税の申告の際に税額控除されます。
一方、個人の場合は、申告が不要となることを選択できます。売却損益は原則「申告分離」ですので、個人の所得と通算されるわけではありません。
つまり、法人の有価証券の売買は、会社のその年の法人税額に影響を与えます。

また、その有価証券の保有目的により「期末評価」の方法が異なります。教科書的にあげてみますと、

・ 売買目的有価証券・・・「時価法」
・ 満期保有目的等有価証券・・・「償却原価法」
・ その他有価証券・・・「原価法」

などとなっています。

「個人」と「法人」は大まかにこのような違いがあります。

ところで下町兄貴さんは、会社の運用方法として「積立」がいいと考えられていらっしゃいます。これも詳しくお話をお聞かせいただかないと有価証券による「積立」がいいのか結論が出ないのですが、私も法人での有価証券の「積立運用」はお勧めしています。
現在、多くの中小企業とご縁をいただいて色々お話させていただく中で、「積立」を行っている企業さんは多いのですが、その殆どが保険で行われています。(私自身も数年前まで保険による「積立」をお勧めしていました。)
足元の節税効果などがあったりして保険で行われているのですが、企業が行う「積立」は保険に偏りすぎているように今では考えています。

法人において有価証券の「積立」は足元の節税効果はありませんが、投資信託の一部や株式などは「益金不算入」などの将来のメリットがあったりします。
つまり会社が継続的に積立を行い、将来それにより利益が出ても「益金不算入」の対象の投資信託であればその利益の2分の1か4分の1が法人税の対象から除外されるのです。

とにかく会社の目的を明確にし、その目的に合致した金融商品で「積立資産運用」を行われることはいいことだと思います。

具体的な「積立」の仕方や考え方などは、今までの七福神の回答をご参考になさってください。
会社の永続的な発展と下町兄貴さんの将来のために。


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