東海林のり子さんと元気になるマネートーク
フリーになってかえって元気になりました
正木 :東海林さんはTVリポーターの先駆けといっても過言ではないと思うのですが、フリーになられたのはいつ頃ですか。
東海林:ラジオ局に入って13年間は社員で、あとは36年くらいフリーです。
月給を貰っていたのは13年間で、その後は出演料。法人でもない、全くの個人です。
正木 :私も30数年の月給取りをやめて、かれこれ5年になります。東海林さん同様、現在はフリーです。月給取りを辞めた時のショックはかなり大きかったですよ。自由気ままな生活は、
毎月お金が入ってこない不安感と背中合わせですね。
東海林:それは男性だから。私はまだ夫が働いていたので、その点は恵まれていました。
正木 : それはうらやましいですね。
東海林:
それに完全にフリーになったことで、働く意欲が出てきました。仕事に穴を開けちゃいけないというのを鉄則にしたので、これが続いている理由だと思います。
私の場合は、事務所に入っていないので倒れても誰かに代わって貰うことができませんし、マネージャーがいないので売り込みができない。
やった仕事で相手の方に判断して貰うしかないのですが、そこでできた人脈のおかげでいまだに仕事が続いています。
仕事がパタッとなくなっても仕方がないし、忙しくても自分のせいです。でもストレスが溜まらなかったので楽しくやってこられました。
正木 :フリーな立場で働くということは、仕事をした結果が、その次の仕事につながるという形でついてくるんですね。自分がまず動かないと結果は生まれてこない。結果が良くなければ次もない。厳しい世界ですね。
東海林:自分しか頼りにならないから、健康じゃなきゃいけない。誰も頼れないから普通の人よりも頑張らなきゃいけない、これがプラスに働いたのかな、と思います。
正木 :このごろは、今までのキャリアをバージョンアップしてロックや歌などの分野で精力的に活動していますね。あれはどういうきっかけだったのですか。
東海林:ロックは、最初は趣味だったんです。何となく好きで、それが仕事になってきたみたいで。
正木 :趣味ですか。
東海林:一つのグループが好きになって、追っかけしたり、取材したりということでどんどん知り合いが増えてきました。
正木 :世代が違う人たちの付き合いも増えたでしょう。
東海林:そうですね。19歳くらいの男の子と話をしたり、彼らは結構いろんなことを言ってくれるから面白いですね。
正木 :私も今30から40代前後の人とよく付き合っています。定年前の会社人間はその時の中の人間関係で過不足なくすごせるのですが、会社を辞めて社会人間になったととたん1人になってしまいます。同世代の男性がこの点でかなり苦労していますね。それから新しい人間関係を作るのは難しいですね。お互いにフリーな立場で何足かのわらじを履いているから人間関係が広がるんでしょうね。
東海林:そうですね。
人間関係はいきなりできるわけではありませんから。
正木 :ところで、最近の若者は自分にとって必要な存在でないと付き合わないですよね。
東海林:今みんな個人主義なので、社員旅行なんか行かない。自分1人のほうがずっと楽だって言いますから。
正木 :だからこそ、
彼らに認められるような価値をつけておかないといけないわけですね。
東海林:自分にとってプラスかマイナスかをすぐに判断しますから。
それが偶然なんですが、私が推薦したバンドが全部ブレイクしたんですよ。そのせいか、若いバンドの子たちも、親しみをもってくれています。私としては、彼らが知っているよりもたくさんの曲を聴かなきゃいけないなと思うんです。そうでないと、「このバンド凄いわよ」って言えない。
正木 :今でもかなり聴くんですか。
東海林:CDはきれいに作ってあるのでライブに行かないとダメですね。
正木 :そういう情報は自分で調べて出掛けるのですか。
東海林:雑誌を読んだりして、まめにチェックします。携帯サイトで「東海林のり子のおすすめ」っていうのをやっていて、お勧めバンドの情報発信をしないといけない。レコード会社がCD送ってきても、ライブで聴かないとお勧めはできないでしょ。
音楽のライターじゃないので、ちょっと良いんじゃない、とアバウトなんですけど。
正木 :ご主人とライブには行かれるんですか。
東海林:ぜんぜん。行ったら難聴になってしまう(笑い)。それに趣味というよりも、仕事に少し結びついていますし。
正木 :私も還暦になって思うのは、自分が動かないと何も入ってこないということ。
東海林:そうですよね。女の人は旦那が定年退職しようがどうしようが、パワーがあるので、いろんなところに出掛けます。情報キャッチ能力は奥さんのほうがあるので、いろんなところに出掛ける。旦那はパタッとダメになっちゃう。
正木 :そうなんですよ。
東海林:パタッとダメになっちゃうけど、お金は何とかしないと、みたいな。
正木 :はいはい。旦那さんがパタッと、お金もパタっは悲しいですね、でもこの手のご相談は結構多いんですよ。でも、元手がないものは増えません。お金も旦那さんも元気なうちに対応することが大切ですね。
東海林:そうでしょ。目の前でそうなりましたから、うちの夫も。(笑い)
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東海林 のり子さん
キャスター・リポーター
現在、キャスター・リポーターとして様々な番組に出演中。近年はテレビ・ラジオ出演の他、雑誌への連載や日本各地での講演活動など積極的に行っている。